今回、発表されたキャストは3名。松田さんは主人公の鈴木役を、前田さんはヒロイン・
マユ役を、さらに東京編で描かれる三角関係で登場する美弥子役には、木村文乃が抜擢
された。
小説では最後の2行で、映画えはラスト5分で、甘く切ないラブストーリーから、驚愕の
ミステリーに変貌するという、独特のトリックゆえに「映像化不可能」と言われた傑作
の映像化となる。
「アレを映像化するのですか? 本当に?」とコメントを寄せるのは原作者の乾さん。
「こちらとしても損はない話ですから、どうぞご自由に。おそらく原作とはかなり違った
ものになるのでしょう。ちなみに、原作には混浴露天風呂のシーンはありません。観光地
でグルメを食べ歩きするようなシーンもありません。そういう要素を無理やりねじ込んだ
映画版を見てみたい気持ちも少しだけありますが、何卒お手柔らかにお願いします」と、
ヒネた言葉で喜びを綴っている。
メガホンを握るのは、『20世紀少年』3部作、『TRICK』『SPEC』シリーズを生んだ稀代の映
像作家・堤幸彦。原作者の乾さん協力のもと、新たな映像的ギミックを盛り込みながら、実
写化に挑むとのことだ。
原作者がここまで「違ったものになる」とはっきり明言するのも珍しいが、それだけに果たし
てどんな作品になるのか、大きな注目が集まりそうだ。
映画『イニシエーション・ラブ』は2015年5月23日、全国東宝系にて公開。
https://www.youtube.com/watch?v=cg4ucCjjohs
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