北野氏の作品の特徴は他にもあって「女があまり出てこない」ってのがある。
アウトレイジに出てくる女達なんてビクビクして黙り込んでるだけだったよな。
ラブシーンもあんま無いし、とにかく「恋愛臭」ってのが一切感じない。
「女にモテるとかよりも、とにかくムカつく男共に勝ちたい!」っていう臭いの方が強い。
ハリウッド作品とか、または昔の邦画とかでは、ワル映画でも必ず色恋沙汰が絡んでくる。
海外のマフィア映画でも「愛・友情・家族」っていうテーマが必ず絡んでくる。
カタギの世界でもワルの世界でも、愛情は大切で必要不可欠って事を伝えるタメなんだよ。
でも、北野氏の作品はソレが過剰に薄い。
ぶっちゃけ、海外の人達が見たら「この監督は冷めた心でも持ってんのか?」って思われるレベル。
「愛を忘れ野望に走る事がカッコイイと思ってんのか?さすが日本人だwアホ過ぎw」とか言われるかもしれない。
北野氏は、人間にとって「恋愛・人情」の必要性は分かってる。
分かってはいるけど、今の現代日本社会の中では、そういうのを「強調する時期では無い」と判断してんだよ。
なんつうか、「愛や友情に死ぬ程甘えようとしてる奴らにソレを強調してどーすんだ」みたいな。
愛や友情を渇望してる人間がウヨウヨしてる世の中なら、超〜キッツイ程の「オオカミムービー」を撮った方がいい。
愛や友情あって俺ありき、みたいな生き方ってのは、他人に迷惑やプレッシャーを与える存在になるんだよ。
ゴッドファーザーばりの「家族愛・友情愛」ってのは、自立した人間のみが「得る資格」がある。
仕事の悩みや将来の悩みについて、自分一人で背負っても大丈夫な人間になって初めて友達・彼女を作るべきなんだよ。
アウトレイジは、今の日本男児達にとって「良い劇薬」って事だよ。
女に好かれる事を人生のテーマにするな。ムカつく上司・ムカつく同僚と口喧嘩をして興奮しろ。
相手の靴を隠すとか、デスクにウンコを置くとかやらずに、面と向かって衝突しろ。
で、定時の時間がきたら「お疲れ様でした。明日もよろしくお願いします」って言うんだよ。
長くなるから〆る。
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