刑事モノの映画ってのは、警察達の心の内と、犯罪者達の心の内がミソなんだよ。
なぜ警察になったか?オマエはなぜ罪を犯した?そういう会話のやり取りのリアルさが必要になる。
だから、刑事モノってのは、普段からそういうのを追及してる人間じゃないと映画にならないんだよ。
つまり、ハイレベルな題材なんだよ。そういう題材をふざけた連中が作ったらアホが際立つんだよ。
刑事モノに限った話じゃないけと、今の邦画・ドラマってのは、悪役が喋り過ぎるんだよ。
「俺は・・・アイツに嫉妬してた・・苦しかった・・だから俺は・・」とか、
「何よアナタだけ愛されて・・アタシだって努力してるのに・・うわああん!」とか。
あのさ、人間ってのはそうやって本音を言わねーぞ?小さいガキでも動機を隠すモンだよ。
(下手すりゃ2分3分グチャグチャ言ってる時もあるしさ)
見てる人達が「口では金のタメとか言ってたけど、なんか違うっぽいんだよな〜」って引っかかるモノが面白いんだよ。
踊る大捜査線で「なんで現場に血が流れるんですか!」ってのがあったけど、
ソコで全員が同じ気持ちで黙って固まってる、っていうシーンはなんのオチも無いんだよ。
中には「へっwバカバカしいw」って顔した奴が居てもいいし、何考えてるか分かんない奴が居てもいいんだよ。
出世のタメだけを考えながら犯人を追ってる奴がいてもいいし、青島を落とし入れようと虎視眈々と狙ってる奴がいてもいい。
また、「本当に出世のタメかな〜?」とか「青島が失脚しそうになったらいつも助けるよなアイツ?」っていう謎があってもいいし。
俺がガキの頃、よく両親がドラマを見終わった後に、ソファーの上で議論してたもんだよ。
「やっぱりあの女はあの男が好きだったんだねw」「いや違うって、ムリヤリ抱かれただけだろアレは?」とか言って。
女の犯人が警察に手錠を掛けられて、パトカーに乗せられる時に、
主人公が「由美子さん!・・・あの・・アナタは・・あの男のタメにやったのですか?」って聞いたら、
女は「・・・ふふっ」って笑みだけ浮かべて、無言でパトカーに乗って終わり、って普通にあったろ昔は。
そういう微妙〜な人間心理が見え隠れするから面白いんであって、分っかりやっすいモノってホントつまんないって。
長くなるから〆る。
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