
僕が数年前に書いた中編小説をちょこっと紹介。原稿用紙120枚。
鹿児島の沖合にある某島では、死人が出ると隣の無人島(猿噛み島)に連れていきます。死人を山の頂上まで運び、地面に寝かせます。
そのあと、野生のニホンザルの群れに死人を食べさせ『処理』させるのが、某島の秘密のしきたりなのです。
さながらチベットの鳥葬。言うなれば『猿葬』とでも呼びましょうか……。
主人公の男はその葬儀を見せられ衝撃を受けますが、コトはそれだけにとどまりません。
猿の群れのなかに、あろうことか、ボロをまとった『人間』が数人、混じっているのです。
スカベンジャー(腐肉食らい)のみならず、カニバリズムが横行している現実を目の当たりにし、彼は真相を究明すべく、
ふたたび猿噛み島を目指すのですが、ブッチャー(解体人)兼猿葬職人の口から真実を聞かされたあと、ついに彼は命を狙われます……。
……オチはツイスト(ヒネリ)を加えて、単に襲いかかるブッチャーを撃退して生還するスタイルはとっておりません。
実はブッチャー兼猿葬職人は世襲制の職業と設定しています。彼には息子がいなく、老いた今、後継者に頭を悩ませていました。
そのブッチャーの荷を主人公に背負わせようと口説き(半分は脅迫)、ついに主人公は折れる形で幕を閉じるって話です。
映像化するにあたり、かなりエグい部分がありますが、ボカして想像力で補えるようにしてもいいと思います。
いかがなものでしょうか?
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