俺なりの見解では、モノリスは「神」って感じだな。
なんつうか、あのヒゲ生やした仙人みたいな奴だけの事じゃなくて、
「自分を抑制しながら成長させて前進させる何らかの存在」もまた、神の存在とも言える。
ガキの頃は親が神だし、学校に行けば先生が神で、社会に出れば世間や上司が神となる。
アル中の男が酒に手を出そうとする度に、なぜか噛み付く犬がいたとしたら、その犬が神って事になる。
で、その犬のおかげでアルコール依存症が完治したとする。
でも、その男が素晴らしい人生を送るかどうかは、その男次第であって、犬の仕事はすでに終了してる。
その男がその犬に対する感謝の気持ちを忘れずにいる事が出来れば、常に謙虚でいられる。
例え仕事や恋愛に成功しても、「そもそもあの犬がいなかったら俺は・・」という気持ちを持ち続ける事が出来るかどうか。
失恋した時の人間ってのは、ほとんどの場合「自信を失う」事になる。
「自分は振られた。自分という存在が否定された。って事は、何をやっても振られる」と解釈する。
「アプローチの仕方を変えようが変えまいが上手くいかないと思う。だって自分は振られたんだから」ってなる。
逆に、恋愛が上手くいった人間は、自分が誠実に振舞おうが、傍若無人に振舞おうが、何やってもまた上手くいく、と考える。
「自分は受け入れられた人間だから。何やっても受け入れられるモンでしょ?だって受け入れられたんだから。あん時」ってなる。
キューブリックは、この作品を通して「宗教問題」を説いてる。
「宗教というモノは謙虚さを忘れないタメのモノなのに、なんで今は自分の価値を高めるタメに祈る事になってんの?」みたいな。
好きな異性と結ばれたい神様!金を儲けたい神様!スキルアップしたいです神様!と祈る人々に対してメッセージを送ってる。
「アナタにとってのモノリスは何ですか?そしてアナタはそのモノリスをどのように活用してますか?」みたいな。
長くなるから〆る。
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