俺が中学生の頃くらいに、「ヤンキーはダサい」ってのが流行りはじめてさ。
ヤンキーだった奴も、腰パンしたり、ロン毛にしたり、カワイイ系の靴を履きはじめたりして。
ビーバップみたいな奴らがいなくなるのはまだ分かるけど、次第に「ワル系自体がダサい」ってなってさ。
で、どんどんターボがかかって、しまいには「男らしさはダサい」っていう風潮になった。
昭和のマンガや映画ってのは、基本的に「クソ野朗タイプの人間を泣かせる」ってのが多かった。
PTAのオバサンとか、学歴主義者の教師とか、庶民を見下す細身のイケメン御曹司、とかを泣かす、みたいな。
後、女を張り倒す場面も多かったな。
「世の日本男児達よ。そういう女とヤるタメに媚びる必要は無い。男根も魂も腐るぞ。ほっとけ」みたいな。
今の時代は、クソ女がアイドルで、クソ男が映画・ドラマの主役やったり、映画監督やったり、作家やってるな。
俺が始めて東京に来た時、カルチャーショックの連続だったよ。
例えば、ゲーセンで対戦ゲームをしてる時、のび太君みたいな奴がケンカ売ってくんだよ。
俺はゲーム強い方だから、地元でもよく絡まれたけど、貧弱タイプは絶対に絡んでこなかった。
でも東京では、アキバ系とか、学歴主義者みたいな奴らが平気で「もしかして調子に乗ってる?」とか言って絡んでくる。
何度か「はあ?」とか言って胸ぐらつかんだ事あるけど、ほとんどが「ひええ!」って、戦慄の表情で床にヘタりつく。
胸ぐらつかんだだけで「命だけは〜!」って顔してさ。しかもゲーセンで「危険な野生児!」って噂されてさ。大袈裟なんだよ。
ちょっと手を出しても簡単に逮捕される現代日本では、マジメタイプの奴らが全然鍛えられてないんだよな。
昔の日本は、非力な奴は殴られないように言葉を選んだり、うまく付き合ったり、うまく避けたり、っていう生き方があった。
今の時代は、生意気な言葉も簡単に吐いて、ガラの悪い街も避ける事なく大手を振って歩いて、余裕のよっちゃんでさ。
緊張感もクソも無いから「必死に勉強して出世してガラの悪い奴らより立派になろう」って奴は少ないんじゃねーの?
しまいにはケンカもした事もないような童貞野朗共が、ワイルドな格好して歩いたりしてるしさ。キモくてつまんねー時代だよホント。
長くなるから〆る。
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