ガンダムが好きなら見るべき
◆エンダーのゲーム(米)
「機動戦士ガンダム」のテレビ初放送は79年。最初に見たんは高1のときで、
81年の再放送やった。その年に劇場版第1作が公開されて、大阪・梅田ピカデ
リー劇場で並んだ。野球部の丸刈り頭でね。スクリーンは確か7階で、行列は
階段通って1階…さらにビルを囲むように延びとった。
何であんな盛り上がったんか? 個人的にはセイラ・マスが大好きやった(
ポスターまで買った)からやが、世間的には従来のヒーローものアニメになかった
“勧善懲悪やない世界観”が大きかったんちゃうかな。「ニュータイプ」いう概念
も妙に斬新やったし。
米国のSF作家オースン・スコット・カードがこの映画の原作を発表したんは
77年らしい。なるほど。それなら主人公エンダーがガンダムのアムロ・レイや、
エヴァの碇シンジっぽいことや、昆虫型生命体がマクロスFのバジュラにそっく
りなんも合点がいく。直感力や柔軟な思考に優れた少年少女が、戦場に駆り出さ
れるパターンもね。今作は実写やけど、原作は後世のアニメに圧倒的な影響を与
えたんは間違いないし、クリエーターの“バイブル”なんかもしれまへん。
さて、映像は最近のSFらしくスケールがでかくて、迫力がある。試写会で
「ネタバレ禁止」の誓約書を書かされた。確かにラストはぐいぐい来る。予備知
識なしで見るのをお薦めします。レイも、アスカも、シェリルやランカもおらん
けど、SFアニメ好きなら見るべき1本やなあ。【加藤裕一】
http://www.nikkansports.com/entertainment/column/movierevi...
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