追悼ロジャー・ムーア

追悼ロジャー・ムーア、戦争作品がスパイ映画に見えてしまう強烈ボンド像は後継のお手本に

　００７シリーズ３代目ジェームズ・ボンド役として有名なロジャー・ムーアが５月２３日に亡くなった。享年８９というから、
昨年８３歳で他界したロバート・ボーンよりやや年上で、やはりテレビ出身の俳優といっていいだろう。
　ブラウン管での活躍は、１９６２年の『セイント天国野郎』が知られるが、それ以前にもテレビシリーズ『アイバンホー』や『マーベリック』で、
すでにレギュラー出演を果たしていた。
　スクリーン上で初めてタイトルにクレジットされたのは、少し古くエリザベス・テイラー主演の恋愛映画『雨の朝巴里に死す』（５４年）である。
　が、彼の名を天下に知らしめたのは、なんといっても３代目ボンドだろう。ボンドデビューとなった『００７死ぬのは奴らだ』（７３年）を筆頭に
『００７美しき獲物たち』（８５年）まで７作でボンドを演じている。
　その間にリチャード・バートンと共演した『ワイルド・ギース』（７８年）といったアクション映画に出演し、スターの座を確固としたものにする。
しかし、『００７ムーンレイカー』（７９年）と同じ年に製作された戦争映画『オフサイド７』では、同作品が第二次大戦を背景としているにも
かかわらず、ムーアがアクションシーンを演じているため、現代スパイ映画に見えてしまうほど００７のイメージが濃厚だった。
http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20...

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